こんにちは!理学療法士のしーたす(@generalist_pt)です。

日本人の2人に1人が生涯でがんに罹患するといわれ、なかでも胃がんと大腸がんは早期発見・早期治療がとても大切です。この記事では、胃がんと関わりの深いピロリ菌のこと、そして胃がん・大腸がんの検査(ピロリ菌検査・便潜血検査)の受け方を、理学療法士の視点から一般的な情報としてまとめます。

なお本記事は特定の商品をすすめるものではなく、検査や除菌はいずれも医療機関での受診・相談が基本です。気になる症状がある方は、まず医療機関にご相談ください。

ピロリ菌と胃がんの関係

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜にすみつく細菌です。国際的な評価機関(WHO傘下のIARC)でも、ピロリ菌感染は胃がんの発生に関わる要因のひとつと位置づけられています。

  • 胃がんの多くはピロリ菌の感染歴がある人に生じると報告されています
  • 幼少期に感染し、長期間かけて胃粘膜の萎縮(慢性胃炎)を進めることがあります
  • 感染していても症状が出ないことが多く、気づかないケースが少なくありません

重要なのは、ピロリ菌を除菌すると胃がんのリスクを下げられると報告されている点です。ただし「除菌すれば必ず胃がんにならない」わけではなく、除菌後も定期的な検診が推奨されます。

ピロリ菌検査と除菌の受け方

ピロリ菌の検査には、内視鏡(胃カメラ)を使う方法と、使わない方法(尿素呼気試験・血液・尿・便中抗原など)があります。いずれも医療機関で受けるのが基本です。

除菌治療の流れ

ピロリ菌が見つかった場合、多くは抗菌薬などを1週間服用して除菌します。1回目で除菌できなかったときは、薬を変えて2回目を行うことがあります。

健康保険が使える条件

2013年以降、内視鏡で慢性胃炎などが確認された場合には、除菌治療に健康保険が使えるようになりました。制度上、胃カメラによる診断が前提となる点に注意してください。中高年の方は、除菌前に胃粘膜の状態を内視鏡で確認しておくと安心です。詳しい適応は主治医にご相談ください。

大腸がんと便潜血検査

大腸がん検診の基本は便潜血検査です。多くの大腸がんは便が通るときに少量の出血を起こすため、便に血液が混じっていないかを調べます。

  • 対象は主に40歳以上で、年1回・2日分を採取する方法が一般的です
  • 自治体の大腸がん検診でも広く行われています
  • 早期の大腸がんでも一定の割合で陽性になります

ただし便潜血が陰性でも大腸がんを完全に否定できるわけではありません。血便・便通の変化・体重減少などの症状がある場合は、結果にかかわらず消化器内科を受診してください。陽性が出たときは、自己判断で放置せず必ず大腸内視鏡などの精密検査を受けましょう。

自宅検査キットの位置づけと注意点

最近は郵送で検査できる自宅検査キット(ピロリ菌・便潜血)も市販されています。手軽に受けられるのが利点ですが、あくまで「きっかけ」のスクリーニングであり、確定診断ではないことを理解しておくことが大切です。

  • 陽性のとき:必ず医療機関で精密検査(内視鏡など)を受ける
  • 陰性のとき:「一安心」として検診をやめない。検査には見逃しがあり、症状があれば受診する
  • 自治体の検診・職場の健診・人間ドックなど、公的・制度化された検診をまず優先するのが安心です

自宅キットは「検診のハードルを下げる入り口」としては有用ですが、結果に不安があるときや症状があるときは、それで完結せず必ず医療機関へつなげましょう。

胃がん・大腸がんのリスクを下げる生活習態

検診と並んで、日々の生活習態もリスクに関わるとされています。できることから少しずつ取り入れてみましょう。

  • 禁煙:喫煙は胃がん・大腸がんともにリスク要因とされる
  • 塩分を控える:高塩分の食事は胃がんリスクとの関連が指摘される
  • 野菜・果物・食物繊維:バランスのよい食事を心がける
  • 節酒・適度な運動:大腸がんのリスク低減に関連するとされる
  • ピロリ菌の確認・除菌:気になる方は医療機関で相談を
  • 定期検診:自治体検診や人間ドックを活用する

よくある質問(FAQ)

Q1. ピロリ菌は除菌すれば胃がんにならない?

除菌によってリスクを下げられると報告されていますが、ゼロになるわけではありません。除菌後も定期的な胃の検診を続けることが大切です。

Q2. 若いと検診は不要?

胃がん・大腸がんの対策型検診は一般に40歳以上が対象ですが、年齢にかかわらず気になる症状があれば受診しましょう。家族に胃がん・大腸がんの方がいる場合は早めに医療機関へ相談を。

Q3. 検診とがん保険はどちらが大切?

どちらが良いかは個人の価値観や家庭の状況によります。検診は早期発見のため、保険は発病後の経済的備えのためのもので、役割が異なります。本記事はどちらかをすすめるものではありません。

まとめ

胃がん・大腸がんは、早期発見できれば治療の選択肢も広がるがんです。ピロリ菌の検査・除菌や定期的な便潜血検査は、そのための有効な手段とされています。

自宅検査キットは手軽な入り口になりますが、確定診断ではなく、陰性でも安心しすぎないことが大切です。気になる症状があるときや検査で陽性だったときは、自己判断で済ませず、必ず医療機関を受診してください。日ごろの生活習態と定期検診を組み合わせて、無理なく健康寿命を伸ばしていきましょう。

⚠️ 本記事は理学療法士としての知識・経験にもとづく一般的な情報提供であり、診断・治療の代替となるものではありません。症状が続く・悪化する場合や不安がある場合は、自己判断せず医療機関を受診してください。