医学

睡眠におけるエビデンス!文献・研究から学ぶ【睡眠指針2014】

睡眠におけるエビデンス! 文献・研究から学ぶ 【睡眠指針2014】
しーたす
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こんにちは!理学療法士のしーたす(@generalist_pt)です。
・睡眠における不確かな情報に辟易している

・不眠症や熟睡できないなどの睡眠の悩みを抱えている

このような悩みを解決する記事になっています。

この記事で紹介する「厚労省の発表している睡眠対策」を知ることで、現在のもっとも信頼できる睡眠におけるエビデンスを学ぶことができます。

エビデンスを上手く取り入れることで、質の高い睡眠をとれるようになり日中の作業効率やパフォーマンス向上が期待できます。

理学療法士として学んできた医学知識も踏まえて、厚労省の発表している「健康づくりのための睡眠指針2014」を僕なりの解釈も加えてお伝えします。

しーたす
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睡眠における王道を知りたいなら、まずは厚労省の発表している睡眠指針を参考にしましょう!
こんな人にオススメの記事

・睡眠における科学的知見や研究結果を知りたい

・睡眠においての現在のエビデンスを知りたい

・睡眠における正しい王道の知識を知り、睡眠の悩みを解決したい

今回の記事は、厚労省が発表している「健康づくりのための睡眠指針2014」を僕なりの解釈した点も含まれています。

この記事は参考にしていただければとは思いますが、あくまでも自己責任の範疇でお願いします。

睡眠の質を高めるためには日々の生活習慣の改善

生活習慣を改善して睡眠の質を高めよう

睡眠時間(量)に目を向ける人は多いですが、睡眠の(質)にどれだけ目を向けることができているでしょうか?

しっかり寝たはずなのに目覚めが悪いし、何かスッキリしないなぁ・・・
しーたす
しーたす
もしかしたら睡眠の質が悪いかもしれませんよ!

睡眠は量ももちろん必要ですが、質の良い睡眠をとる方がもっと大切です。

質の良い睡眠をとるためには、生活習慣を改善する必要があります。

睡眠の質を高める方法①【適度な運動をして身体を疲れさせる】

運動をしていますか?

睡眠は脳の休息だけでなく体の休息の意味もあります。

眠りにくい原因は身体が疲れていないのが原因かもしれませんよ。

スポーツをしたり山登りなどしたり普段より体を動かした日にぐっすり眠れた経験はありませんか?

日中の適度な運動は、寝つきをよくしたり(入眠)、夜中に目が覚める(中途覚醒)などの睡眠障害を減らす効果があります。

※夜に激しい運動をすると交感神経が高まって眠りにくくなるので注意が必要です。

睡眠の質を高める方法②【朝食をとって朝の目覚めを良くする】

3食きっちりバランスよく食べていますか?

朝食を抜いたり、夜に多く食べるなど食事のバランスが悪い人に、睡眠障害を訴える人の割合が多いという研究があります。

朝食をしっかりとることで朝の目覚めがよくなります。

逆に夜食をとると寝つきが悪くなる傾向があります。

3食バランスよく食べることが睡眠の質を向上させるには効果的といえるでしょう。

睡眠の質を高める方法③【アルコール、カフェイン、ニコチンの摂取は睡眠の質を低下させるので控えよう】

寝つきが悪い時にお酒を飲んだら眠れたりしますよね。

でも、睡眠の質を考えれば、寝る前にアルコールを摂取をすることはオススメできません。

アルコールの摂取をすることで、始めは一時的な入眠を促進しますが、中途覚醒が増えてしまい睡眠の質は低下するといわれています。

タバコについても注意が必要です。

ニコチンは覚醒作用があり、入眠を妨げるといわれています。

タバコは百害あって一利なしです。

コーヒーやお茶に含まれるカフェインも覚醒作用があるため、入眠を妨げたり睡眠が浅くなる可能性があるので、寝る前の摂取はしないほうがいいでしょう。

カフェインには利尿作用もあるため、夜中にトイレに行きたくなり起きてしまう問題もあります。

また、寝酒や喫煙は睡眠時無呼吸症候群を誘発しやすいともいわれています。

睡眠時無呼吸症候群になると睡眠中の無呼吸により大幅な睡眠の質の低下を起こす原因となってしまいます。

アルコール、ニコチン、カフェインの摂取を控えることが睡眠の質を低下させてないために重要となります。

睡眠の質を向上させるポイントと科学的根拠(エビデンス)

・定期的な運動や規則正しい食生活は良い睡眠をもたらす

・朝食はからだとこころのめざめに重要

・睡眠薬代わりの寝酒は睡眠を悪くする

・就寝前の喫煙やカフェイン摂取を避ける

エビデンスの要約

・日30分以上の歩行を週5日以上実施している人や週5日以上の習慣的な運動をしている人では、入眠困難や中途覚醒の有訴者率が低い

・週5日以上の習慣的な運動を行っている者では中途覚醒の発症リスクが低い

・運動時間が短いほど睡眠時無呼吸の重症度が高い

・睡眠-覚醒リズムが不規則である者は、朝食の欠食頻度が多い、朝食の摂取量が少ない、昼食や夕食の摂取量が多いとの傾向

・夜食とその後の間食で摂取したカロリーの量の多さは睡眠潜時の長さおよび睡眠効率の低さと関係

・朝食を欠食する頻度が多い者ほど入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、不眠を訴える割合が多い

・睡眠のためにアルコールをとる者の割合(10カ国の平均19.4%, 日本人30.3%)が高い

・飲酒は短期的に眠気を強くする

・飲酒によって睡眠前半のレム睡眠は減少し、睡眠全体の中で浅いノンレム睡眠である段階 1の睡眠が、特に睡眠後半に増加する

・飲酒によって、睡眠時間が減少する

・長期的には飲酒が睡眠を質・量ともに悪化させる

・飲酒は睡眠時無呼吸を悪化させる

睡眠の質向上が生活習慣病を予防する

睡眠不足や不眠が生活習慣病の原因になる

生活習慣の改善が睡眠の質を向上させることは前述の通りですが、逆もしかりです。

睡眠不足や不眠が続くことによって、生活習慣病を起こす原因となります。

睡眠の変調により、食事や運動などの生活習慣の乱れを引き起こしたり、ホルモンバランスの崩れを引き起こします。

そこから様々な生活習慣病に至ってしまうということです。

睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病の発症を予防できるともいえます。

肥満が睡眠時無呼吸症候群を引き起こし生活習慣病に至らせる

もう一つ注意すべき点としては肥満があります。

肥満により気道が狭くなり睡眠時無呼吸症候群を発症しやすくなります。

睡眠時に息の通りが悪くなって呼吸が止まる睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質を低下させる原因となってしまい、慢性的な睡眠不足を引き起こします。

睡眠時無呼吸症候群を治療しないでおくと、高血圧、糖尿病、ひいては不整脈、脳卒中、虚血性心疾患、歯周疾患などの危険性を高めるといわれています。

肥満は睡眠障害の要因となり、ひいては生活習慣病の原因になるといえます。

睡眠と生活習慣病の関係におけるポイントと科学的根拠(エビデンス)

・睡眠不足や不眠は生活習慣病の危険を高める

・睡眠時無呼吸は生活習慣病の原因になる

・肥満は睡眠時無呼吸のもと

エビデンスの要約

・睡眠不足から種々の生活習慣病が発症する機序としては、睡眠の変調が、食事や運動などの他の生活習慣の乱れを惹起することや、レプチンやグレリンなどの食欲やエネルギーバランスに作用するホルモンが影響を及ぼすこと、あるいは、視床下部-下垂体-副腎系のホルモンを介することなどが想定されている

・睡眠時無呼吸やその症状の1つであるいびきが生活習慣病(高血圧、糖尿病、歯周疾患、心房細動、脳卒中、虚血性心疾患、突然死等)の発症の独立した危険因子

・禁煙や節酒が睡眠時無呼吸の改善に有効

・脂肪組織の増加による上気道の構造変化や狭窄

・体重1%の増加が一時間あたりの無呼吸の回数の3%分の上昇に相当する

・10%の体重増加があった者では体重の増加がないものと比較して、睡眠時無呼吸を発症する危険性が6.0 倍

睡眠は精神面やこころの健康にも影響を与える

睡眠の質低下がうつの原因や症状となりうる

夜なかなか寝つけないときに、早く寝ないといけないと思うほど寝られなかったりしませんか?

あと、起きたときに熟睡観がなかったり、睡眠時間を確保できていないと、精神的にも元気がでなかったりしませんか?

良い睡眠がとれていないと、身体への影響だけでなく、精神面にも影響を与えます。

寝つけない、熟睡感がない、早朝に目が覚めてしまう、疲れていても眠れない等の不眠症状は、こころの病の症状として現れることがあります。

うつ病になると9割近くの人が何らかの不眠症状を伴い、中でも睡眠による休養感の欠如は、最も特徴的な症状といわれています。

質・量ともに十分な睡眠をとることが、精神面(こころ)の健康にも大切といえます。

睡眠と精神面の関係におけるポイントと科学的根拠(エビデンス)

・眠れない、睡眠による休養感が得られない場合、こころのSOS の場合あり

・睡眠による休養感がなく、日中もつらい場合、うつ病の可能性も

エビデンスの要約

・精神疾患患者に併存する睡眠関連症状で最も高い有訴者率を示すものは、睡眠による休養感の欠如(25.0%)であり、次いで、中途覚醒(19.9%)、早朝覚醒(16.7%)、入眠困難(16.4%)である

・睡眠による休養感が低い者ほど、抑うつの度合いが強い

・不眠とうつ病とが同一の病態に含まれ、不眠がうつ病の前駆症状と考えるより、不眠を有する対象者においては、新たな病態であるうつ病が発生しやすいと解釈した方が自然

・入眠困難、中途覚醒、早朝覚醒、日中の過剰な眠気のうち、入眠困難のみが、抑うつの悪化と関係する

適切な睡眠時間はどのぐらいか

睡眠時間は個人差があるが年齢ごとの平均を参考にしよう

何時間ぐらいの睡眠をとるのがいいの?

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しーたす
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睡眠の質についてだけではなく量についても考えてみましょう。

どのぐらいの睡眠時間をとればいいのか、量の問題についても様々な研究があります。

日本の成人の睡眠時間は6 時間以上8 時間未満の人がおよそ6 割を占めており、これが標準的な睡眠時間といわれています。

また、睡眠時間は季節によっても異なるようです。

日の長い季節では短くなり、日の短い季節では長くなるといった変化を示します。

年齢によっても睡眠時間は異なっており、必要な量も異なるといえるでしょう。

夜間の睡眠時間は10歳代前半までは8 時間以上、25歳で約7時間、その後20年経って45歳には約6.5時間、さらに20年経って65歳になると約6時間というように、健康で病気のない人では20年ごとに30分ぐらいの割合で減少していくといわれます。

個人差はありますが、まずは自分に応じた年齢の平均の睡眠時間を参考にするといいでしょう。

また寝る時間や起きる時間も年代によって変わってきます。

年をとると徐々に早寝早起きの傾向が強まり、朝型化するといわれています。

朝5時ごろに起きて外を散歩してみましょう。

予想以上に高齢者が早朝から散歩しているのに驚くと思いますよ。

睡眠時間におけるポイントと科学的根拠(エビデンス)

結論としては、睡眠時間は個人差があり人それぞれといえますが、年齢によって必要量は変わってくることは知っておき、平均時間を参考にして試していく中で自分にあった睡眠時間を見つけましょう。

・必要な睡眠時間は人それぞれ

・睡眠時間は加齢で徐々に短縮

・年をとると朝型化 男性でより顕著

・日中の眠気で困らない程度の自然な睡眠が一番

エビデンスの要約

・1日の睡眠時間については、日本の成人28,000人を対象にした横断研究において、7時間
以上8時間未満が男性30.5%、女性29.9%、6時間以上7時間未満が男性28.6%、女性32.1%であり、6時間以上8時間未満の範囲に、およそ6割の者が該当する

・夏に比べて冬に約25分睡眠時間が長くなる

・7時間前後の睡眠時間の者では、生活習慣病や死亡に至る危険性が最も低い

・年齢が高い者ほど早朝覚醒の頻度が高いが、その傾向は特に男性で著しい

・極端に短い睡眠時間や長い睡眠時間である者と比べて、およそ7時間前後の睡眠時間が生活習慣病に至る危険性が少ないことが示唆

まとめ【睡眠におけるスタンダードを知ろう】

睡眠において知りたいという方は、まずは厚労省が発表している【健康づくりのための睡眠指針2014】を参考にしましょう!

睡眠においては研究において科学的に証明されているものから、民間療法的な経験に基づくものまで様々な情報が混在しています。

玉石混交の情報の中、自分に合った正しい情報を取り入れていくにあたっては、現在の王道やスタンダードを知ることが先決です。

そうすることが睡眠の悩みから解放されるためには、正しい道筋だと思います。

今回の記事では、厚労省が精査したうえで研究から取り入れた指針に基づいて、エビデンスとなっている点を整理しました。

「健康づくりのための睡眠指針2014」について詳しく知りたい方は下記の記事もご参照ください。

睡眠の悩みを解決! 【厚生労働省の睡眠指針に学ぶ質の良い睡眠習慣】
睡眠の悩みを解決!【厚生労働省の睡眠指針に学ぶ質の良い睡眠習慣】睡眠の問題に悩まされている方は多い。厚生労働省が発表している「健康づくりのための睡眠指針2014」は、過去の研究から確かと思われる情報から構成されています。現在の睡眠における、もっともエビデンスが高く一般に落としこまれている情報といえます。まずは基本として押さえておきましょう。...

厚労省の健康づくりのための睡眠指針2014の原本を知りたい方は以下をご参照ください。

⇒健康づくりのための睡眠指針2014

それでは、また!

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