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【AKPとは】実は膝の痛みの多くの原因はこれ【痛点ストレッチ】

しーたす
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こんにちは!理学療法士のしーたす(@generalist_pt)です。

膝の前面が痛くなったことはありますか?

高齢者であれば変形性膝関節症という加齢に伴う膝の変形による症状であることが多いといえます。

もし50代以下で膝の前面が痛いのであれば変形がそこまで強くなっている可能性は低いです。

そういった構造的な問題がない場合の膝前面痛は、お皿の動きの問題である可能性が高いです。

※変形性膝関節症や半月板損傷などの構造的な問題を生じている場合を除きます。

その場合には自分でケアをすることで痛みがとれることも多いのでご紹介したいと思います。

膝の構造について

膝の構造について膝の構造について2

膝関節は大腿骨と脛骨という骨で構成されており、骨の表面は軟骨で覆われています。

膝関節の中には半月板というクッション材が介在していて、衝撃を吸収する機能を持っています。

これが一般的にいわれる膝関節のことですが、膝関節にはもう一つの関節があります。

膝蓋大腿関節といわれる関節です。

膝小僧とか膝のお皿といわれることもありますが、膝の前面には膝蓋骨といういわれる浮遊骨が存在しています。

膝蓋骨が大腿骨と接している部分のことを膝蓋大腿関節といいます。

大腿四頭筋という筋肉が太ももの前面にあって、それが腱になって脛骨粗面という部分に付着します。

膝関節の構造

膝蓋骨はその大腿四頭筋の力をうまく伝達するための滑車の役割をする骨となります。

膝の曲げ伸ばしをするときに膝蓋骨は上下移動をします。

膝蓋骨の上下移動

膝蓋骨が滑らかに動いてうまく滑車の役割を発揮できるように、膝蓋骨と大腿骨の隙間には潤滑機能を有した膝蓋下脂肪体というものが存在します。

膝蓋下脂肪体

膝の前面痛(AKP)について

膝の前面痛(AKP)について

構造的な問題のない膝前面痛のことを医学用語でAKP(anterior knee pain)といいます。

膝前面痛をそのまま英語にしただけですが、わざわざAKPといわれています。

なぜかというと臨床上とてもこの症状を有している患者が多いためです。

レントゲンをとっても変形性膝関節症ではないし異常はないといわれ、MRIをとっても半月板にも異常はないといわれる。

それで医者からはレントゲンもMRIも異状ないといわれるが、現実的に痛みに苦しんでいる。

じゃあ私の膝は何で痛いのだろうか?と思って途方に暮れるわけです。

こういう人がたくさんいます。

理学療法士などが評価をし、的確に運動やストレッチを提供し症状がとれることも多いのがこの症状の特徴です。

しかし、病院やクリニックの中には理学療法士に当たることがなく、湿布や薬やヒアルロン酸注射の処方だけで済まされることが多いのも事実ではないかと思います。

※スタッフのマンパワーの問題や医師の方針によって

実はこのAKPの多くは膝蓋下脂肪体や大腿四頭筋の問題であることがかなり多いのです。

この二つに対してストレッチや運動療法を行うことで症状がとれる可能性が高いためやってみて損はないかと思います。

膝前面痛(AKP)の原因の多くである膝蓋下脂肪体とは

膝前面痛(AKP)の原因の多くである膝蓋下脂肪体とは

前述したように膝蓋下脂肪体はお皿を滑らかに動かすために、本来は中でスライムのように変形するぐらいの軟らかさがあります。

膝蓋下脂肪体の変形

でもちょっとした日々の炎症などを繰り返しているうちに硬くなってきます。

膝蓋下脂肪体が硬くなるとお皿が滑らかに動けなくなり、膝前面のひっかかりや違和感を生じたりします。

膝蓋下脂肪体の拘縮

この膝蓋下脂肪体は、感覚を感じる受容器が豊富に存在しています。

感覚を感じる受容器が豊富にあるところほど痛みを感じやすくなっており、少ない場所ほど鈍感になっています。

つまり、膝蓋下脂肪体は少しの炎症や刺激でも痛みとして感じやすいところとなります。

膝蓋下脂肪体が硬くなっていてもレントゲンやMRIの画像などでは何もでないわけで、構造上の問題ではなく機能上の問題といえます。

膝蓋下脂肪体を軟らかくすることができれば、お皿のひっかかりや違和感や痛みがとれる可能性があるといえます。

臨床上もこの部位の問題が圧倒的に多くて、軟らかくすることで痛みがとれる患者を多く経験します。

痛点ストレッチをして膝蓋下脂肪体を軟らかくする

では膝蓋下脂肪体を軟らかくするためにはどうすればいいのでしょうか?

ここでは自分でも行うことのできる宗田大先生が提唱している痛点ストレッチをご紹介します。

膝蓋下脂肪体はお皿の下に存在して、思っている以上に広く深くまであります。

このお皿の下の部分を自分の指で押さえてみてください。

痛点ストレッチ

もしそこで痛い場所があったらその場所を持続して圧迫し続けます。

すると押さえているうちに痛みが軽減するのがわかるかと思います。

痛みが軽減してきたら少しぐりぐりとほぐしてみたり、より深いところまで圧迫を加えてみるといいです。

そして痛みを感じるポイントを見つけたら同じように圧迫をしたり、なれてきたらぐりぐりとほぐしてみることを繰り返します。

このマッサージのことを宗田大先生は痛点ストレッチと呼んでおられ本の中でも紹介されています。

これだけで痛みがとれていたり軽減していたり、膝の違和感がとれていることも多いです。

痛みを感じる動作があったら痛点ストレッチを行った後にその動作をしてみましょう。

痛みがマシになっていたとしたら効果があったといえます。

炎症が強い時期や組織の損傷が強い時期にこれを行うと、かえって痛みが強くなることがあります。

炎症が落ち着いた時期に行う治療といえるでしょう。

※あくまでも責任は負いかねますので自己責任の範疇で試してみてください

内側広筋を鍛えてお皿の動きをよくする

内側広筋を鍛えてお皿の動きをよくする

もう一つ膝の前面痛の原因でよくあるものがあります。

それは大腿四頭筋のアンバランスです。

大腿四頭筋は字のごとく四つの筋腹が一つになったものです。

大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋という4つの筋肉がひとつになってお皿の下に膝蓋腱となってついています。

つまり、この大腿四頭筋のアンバランスによりお皿の動きが正常の軌道からはずれることで、お皿のひっかかりや違和感や膝の前面痛を生じる原因となります。

膝蓋骨の動く方向

臨床上では、外側広筋や大腿直筋に比べて、内側広筋といわれる太ももの内側に位置する部分の働きが弱くなっている場合がほとんどです。

内側広筋の働きをよくすることでお皿の動きがよくなり膝前面痛が改善することがあります。

では内側広筋はどうすればもっとも働くのでしょうか?

内側広筋は膝を最後までギュッと伸ばしきるときに一番働くといわれています。

やっていただくと分かると思いますのでやってみてください!

長座位になって膝の裏を下に押し付けるようにして膝をギュッと思い切り伸ばすしてみてください。

大腿四頭筋セッティング2

太ももの内側に力こぶができるのが分かると思います。

これが内側広筋です。

この膝をギュッと思い切り伸ばす運動を5秒×10回程度やってみてください。

この運動は医学用語では大腿四頭筋セッティング(Quad setting)などと呼ばれることが多い、運動療法の中でももっともメジャーなものの一つです。

まとめ

膝の痛みのほとんどはAKPであり痛点ストレッチと内側広筋トレーニングを

今回は構造的な膝関節の問題がないのに膝前面痛がある場合の原因と対策についてご紹介しました。

僕自身理学療法士として日々色んな患者を診ていくなかで、臨床上多いという意味で提示したものになります。

もちろんそれ以外にも多くの原因が存在します。

全ての原因を詳細に述べることは現実的に難しく、実際に診ている患者に対してではないので、このような内容でしかお伝えできないことはご了承ください。

それでも、症状が軽減する方がいればうれしいです。

ただ、あくまでも臨床上で多いというだけですので、人によっては症状が悪化することもありえますので、自己責任の範囲でお願いします。

症状が続いたり悪化していってる場合には、整形外科を受診し整形外科医や理学療法士に実際に診てもらうようにしましょう。

それでは、また!

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